イギリスのR大学に留学していた近視読者ことミコーバーの日々の生活を描いたブログ。
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論文、提出した後
2009年08月29日 (土) | 編集 |
昨日、論文を出した。


おっと、これでは簡潔に過ぎる。この文章を読んでいるわずかな数の人たちの中の、ごくごくごく一部しか、理解できないだろう。
では、もう少し具体的に書いて見るとしよう。

ある学会誌に論文を投稿したのは、ちょうど4ヶ月前にあたる4月末のことだ。
9月の半ばから留学することもあり、今回は出さない予定だったのだが、周囲の方々が頑張っているのと、少し私を取り巻く状況が変わったこともあり、最終的に出すことに決めた。
4月に着手し、その月のうちに提出する。いわゆる、速攻で仕上げた論文である(ただし、そうはいってもかなり入念に調べて書いたことは付記しておく)。

7月末にその結果が来た。例の如く、

「修正後再審査」

である。

なぜ「例の如く」なのか。
我々の業界の論文雑誌に投稿した場合、結果は三種類に分類される。

「無条件合格」
「修正後再審査」
「不可」

の三つだ。このうち、我々ペーペーの人間が、一番上の選択肢を得られる可能性はゼロに等しい。必然的に、残りの二つのうちのどちらかになる。その二者選択のうち、前者になった私は幸運、あるいは光栄である、というべきであろう。

それはともかく、修正後再審査である。これは読んで字の如く、審査官がいくつかの修正点を指摘し、それに対応する形で我々が書き直しを行い、それを再度同じ審査官が読んで合否を下す、というものだ。当然、その審査官がどういう指摘を行っているのかが重要になるわけで、私も同封されたその紙を読んだ。読んだわけだが、、、


「何を言ってるのかよく分からん!(苦笑)」


いや、これだと少し誤解を招きかねないので補足しよう。審査員の先生が指摘していることが何であるのかは分かる。言っていることも分かる。従って、私が言っているのはそういう意味の「分からない」ではない。問題は、


「なんかこれ、全然当てはまらない話なんですけど!」


ということだ。いや、ひょっとすると、下手に指摘している内容が分からない、というよりも性質が悪いかもしれない。
私の場合、文学研究をしているわけだが、当然作品ごとに「言われやすいこと」というのがある。ところが、今回の審査員の先生が「こういうことも書くように」と指摘してきたのは、


「今までまずお目にかからなかったお話」


なのである。というか、まず普通、そういう議論にはなりようがないのだ。

無論、これは浅学非才の身である私が独断と偏見に基づいて述べているのではない。
私の師であるS先生も、この件で話し合った際に、

「この人は何を言うてはるんやろうねえ。。。」

と苦笑交じりにおっしゃっていたのだ。実際、審査員の先生が指摘しているような観点からの論、というのは、我々二人が知る限り、まず聞いたことがないものだったのである。

結局、師の言葉に従い、「そこは無理だから無視する」という方針をとったのだが、それでも他に直す箇所があり、文章を足したり引いたりしてもう少し分かりやすく修正し(というのも、この短い期間で根本的に論を組み替える、というのは不可能である。これは執筆者も、審査員もお互いに分かっていることである)、昨日の提出に至ったというわけだ。


なぜこんなことになってしまったのか。私は、その学会の編集委員会の面々の専門について調べてみた。すると、驚くべきことが分かったのである。なんと、私の専門領域をカヴァーしている先生は、

「私の先生しかいない!」

のだ。そして何故かシェークスピアの専門家が複数名!(笑)

すばらしいまでのアンバランスな陣容である。当然、ネポティズムを避けるために、私の先生は私の論文の審査からは外れる。となると、私の論文を読んだと思われる先生は、二人にまで絞られる。そしてこの文章の流れからすれば言うまでもなく、どちらの先生であったとしても、私の専門とは違う領域の専門家なのである。

うむむむ、、、このあたりはもう少し何とかしてもらいたいものである。

何はともあれ、論文は既に提出してしまった。この上は、

「修正後の再審査後掲載化」

となることを祈るのみである。


それにしても、相変わらず論文を提出した後の解放感はスバラシイ♪

絵で表現すると、こんな感じか。

猫可愛いよ猫
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コメント
この記事へのコメント
あれ、そっちの業界には、「修正採択」ってのは無いんだな…。

ところで、エントリのタイトルは、取りあえず26個まではこの方向で行くのか?(笑)
2009/08/29(土) 06:48:27 | URL | i #JalddpaA[ 編集]
よくぞ気づいてくれた
確かに「修正採択」っていう形はないね。ただ多くの場合(つまり多くの学会誌のデータを見た感じだと)、「修正後再審査」っていうのがほとんどそれと同じような扱いになってる。

そして、タイトルについては良く気づいてくれた。いつ言おうかと思ってたところ。とりあえずこれでいけるところまで行くつもり。いくつかはすでに考えてるんだけど、どうしよう、って思うやつもある(苦笑)。
2009/08/29(土) 07:04:44 | URL | Micawber #mQop/nM.[ 編集]
「無理だから無視する」(笑)

確かに、無理に修正したところが自分の書いたものとして活字になってしまうのはいやだよね。

2009/08/31(月) 04:11:43 | URL | じゃすみん #-[ 編集]
Re: タイトルなし
コメントありがとうございます。

そうです。最初の論文を書くのに費やした時間の方が、修正の時間よりも長いわけで、それを考えれば1ヶ月やそこらで完璧に修正することは不可能です。試験問題を解いていて、最後の1分でやっぱり違うかなと最初に書いていた解答を変えてしまうと、たいていの場合最初のが正解だった、というパターンと同じです。なので、先生の言葉を借りるならば、「深刻に考えすぎる必要はなくて、向こうも1ヶ月やそこらで大きく変えるのが不可能なことは分かっているから、ともかく「直しましたよ」というポーズをしとけばそれでよいんとちゃう(」という感じです。

どちらにせよ、これで上手く行くことを祈るのみです。
2009/08/31(月) 05:04:08 | URL | Micawber(ミコーバー) #-[ 編集]
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