イギリスのR大学に留学していた近視読者ことミコーバーの日々の生活を描いたブログ。
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見せてもらおうか、ソフトボール出身者の実力を!
2012年02月12日 (日) | 編集 |
1月31日のブログにも少し書いたことではあるが、いよいよプロ野球シーズンがやってきた。

キャンプインが始まってからはや10日過ぎ。各球団とも、続々とけが人が発生している(いや、むしろ今年の場合、インフルエンザ患者、というべきか)。
昨年はハンカチ王子こと斎藤佑樹がキャンプの話題を独占したわけだが、それに比べると(まあ彼と比較すればどんな選手でも目立たないが)、今年のルーキーたちは実力は高くとも全体的に地味で、それほど大きく報道されていなかった。

そんな中、一人のルーキーの活躍が、連日話題となっている。
日本ハムのルーキー、大嶋匠選手がその人だ。

この、ルーキーなのにまるでベテラン職人のような名前を持つこの選手が話題を集めるのには訳がある。知っている人も多いと思うが、彼は早稲田大学出身だが、かの有名な野球部ではなく、ソフトボール部出身なのだ。去年のドラフト会場、彼の名前が読み上げられ、その所属として、「早大ソフトボール部」という珍妙な(というのは、ドラフト会場に来ていた人からすれば、という意味である)名前を聞いて爆笑が起こったのは記憶に新しいところである。

そのソフトボール君こと大嶋選手が、キャンプに入って猛アピール。練習試合で快打を連発しているのだ。

元々、こういう「面白い」選手に興味のある近視読者ミコーバーが黙っているわけがない。野球選手としての彼を観察すべく、ミコーバーは一路沖縄を目指した。。。

























となれば、まあいいのだが、

何せ仕事があるし、究極的なまでのインドア人間なので、そんなことはできない。
代替案として、YouTubeやスポーツニュースなどで彼のバッティングを無数に見ることで現地視察したことにして、以下その感想を書いてみたいと思う。

この大嶋選手、ソフトボール時代に連続HRの記録(どれほどの記録かはわからないが)を保持しているという事実が示しているように、球団はバッティングを期待して獲得した選手である。なるほど、見た目もなかなかにがっちりしていて、飛ばしそうな体格だ。実際、実戦デビューとなった練習試合では、同僚の植村投手からセンターバックスクリーンにたたき込むHRを放ち、鮮烈なデビューを飾った。

このHRについて言うならば、球は確かに甘かった。また、カウント2ボールナッシングと完璧に打者有利の状況を作ってしまったことで、甘いストレートを投げざるを得ない状況になったことも、大嶋有利に働いた。とはいえ、まだ打者の目が完全に慣れきっていない現在、誰もが甘い球を仕留められるわけでは決してなく、その球をバックスクリーンにたたき込んだ、そのパワーとセンスはほめられてしかるべきだろう。


さて、どうしてもこのHRに注目が集まるため、あまりマスコミ関係者は注意を払っていなかったようだが、この後のサウスポー乾投手との対決こそが、私からすると見所の詰まった打席となった。結果を書けばフルカウントからフォアボールだったのだが、そこに至る過程がなかなかすばらしかった。乾投手は初球、二球とスライダーで揺さぶりをかけるのだが、歯牙にもかけない。三球目、高めのストレートも見逃して3-0。一球ど真ん中を悠然と見送った後、真ん中高めのストレートを振り遅れ気味にファール。その後、フルカウントからもう一球、今度はもう少し高いストレートを三塁方向にファール。最後は真ん中ワンバウンドで落ちるフォークを悠然と見送ってフォアボールとなった。

この打席に、彼の魅力と弱点の両方が示されていたと思う。
まずは魅力である。HRを打ったことからもわかるように、パワーがあるのは前評判通りなのだが、この打席で一つわかったことがある。それは、思いの外、眼が良い、ということだ。ここで言うところの眼が良い、というのは、別に「視力2.0」とか、そういう次元の話をしているのではない。選球眼が良い、ということである。たとえば乾投手の一球目二球目のスライダー、ボールにはなったが、それほど大きくボールになった球ではない。もし初球から何でもかんでもフルスイングで行く、というようなタイプの打者なら、間違いなく振っていたはずである。しかし、彼はそれらの球を慎重に見送り、3-0カウントまで作ってしまった。これが最終的にはフォアボールにつながるのだから、見事な選球と言うほかはないだろう。

では弱点は何か。それは、「打つ直前まで」ヒッチすることだ。ヒッチというのは、バットを持った手を上下にぐらぐら揺することで、バッティングでやってはいけないことの一つとされている。これによって、バットのグリップの位置が下がり、バットが下から出る=高めの球をさばけなくなるからだ。先ほど私が書いた、彼のバッティング内容をもう一度見返していただきたい。カウント3-1から二球ファールを打っているが、そのいずれもが真ん中高めの球であり、それも差し込まれたファール(左打者が三塁方向のファールを打つ)になってしまったのがわかると思う。ヒッチによってグリップが下がる打者によく見られるバッティング内容である。とはいえ、大嶋選手の場合、どうもこうやって腕を揺することで、タイミングをとっている節があるので、ただ単純に、「それはやったらいけないよ」と言うのは間違いだろう。それをしてしまうと、魅力のバッティングを大きくそぐ可能性がある。そうでなくとも、リズムを大きくかえると、いろいろなところに影響が出かねない。評論家の張本勲氏は、どうもすべてのヒッチ=悪、と考えているようだが、必ずしもそうではないだろう。ヒッチをしながらも一流と呼ばれるレベルの打者になった選手も無数にいる。新しいところではローズ(というのは元近鉄の方である)、金本、さらには中島(西武)あたりがこれに当たる(最も氏からするとこれらの選手も超一流とは呼べないのかもしれないが)。彼らはいかにしてヒッチを克服したのか?結果から言えば、彼らはヒッチを克服しなかった。今でもブラブラさせている(ローズは引退したが)。その代わり、そのブラブラは、打つ直前では行っていない。バットを構えた段階ではゆらゆらと揺すっているのだが、これから打ちに行こうという段階になるところではもう、グリップは動いていないのである。確かに何もしないよりはインハイの球をさばける確率は低くなるようだが(全員インハイが弱点だ)、それでもさばけないことはないのである。彼らは、自分のリズムを崩して得意なコースを打てなくなることを嫌い、弱点を最低限に押さえる(克服とは言えないまでも改善する)ような方策を取ったのである。

日ハム首脳陣が今後行うべきは、一にも二にも悪癖を悪癖として矯正するのではなく、それを利用しながら、しかし改善する指導だろう。彼のバッティングが今後どうなるかに、日ハム首脳陣の力量が反映されるように思えてならない。


(注:なお、言うまでもないが、彼にはもう一つ弱点がある。それは、守備が出来ないと言うことだ。これは当たり前だろう。この前まで、野球のボールより遙かに大きなソフトボールを使って守っていたのだから。捕手というポジションを考えれば、いきなり一軍はおろか二軍でも守るのは難しいと思う。一軍を目指している投手の球をポロポロと落球でもすれば、チーム内でもギスギスした空気が流れかねない。しかし、彼を指名した時点で、首脳陣も球団フロントも、そんなことは百も承知だったはずである。おそらくもともと、彼を内野手か外野手に転向させるつもりだったのだろう。彼がいらぬ苦労をしなくて良いように、守備についても日ハム首脳陣の素早い決断を期待したい。)
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