イギリスのR大学に留学していた近視読者ことミコーバーの日々の生活を描いたブログ。
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今日は私の物の厄日だな
2009年10月08日 (木) | 編集 |
今日はもう一つの授業、テクスチュアリティ・アンド・マテリアリティである。

タイトルだけだとなかなかピンと来ないが、どうも図書館にある貴重な原書を使ってハンドライティングについて学んだり、出版、流通の重要性について考えたりするのが目的らしい。

今日は扱う資料の関係上、その授業がMuseum of English Rural Lifeという、なんともまあのどかな名前の博物館で行われることとなった。と言っても、博物館自体は大学の中にある。こういうところがこちらの大学の進んでいるところである。日本の場合(うちの分野では)、外に出て別の場所で授業するってことはないからなあ。

ともかく、その博物館に行ってみたわけだが、、、


遠い!


徒歩20分、ということだったが、大体そのとおりで、普段のキャンパスから約15分は歩いたと思う。おまけにここのところイギリスは雨続き。手持ちの折り畳み傘で激しく降り注ぐ雨をしのぎながら何とか到着する。


授業自体は、なかなか面白かった。
具体的には、演習室のようなところに「鉛筆と紙だけ持ってきなさい」と言われ(注:文字通り「鉛筆」(Pencil)である。No penと言われたから)、一箇所に集められると、「どうせ扱うなら現物を扱ったほうが楽しい」という理由で、この大学が誇るベケットコレクションから、ベケットの手書きの原稿やら下書きノートなどが学生たちに手渡される。

「とっても大切なものなので、もし壊しでもしたら、殺すから」

という恐ろしいお達しのもと、我々に出された課題は次のとおり。

「今渡した資料が一体何なのか?その資料にどんな意味があり、研究する上でどんな用途が考えられるか?」

これを隣の二人とディスカッションしながら考えるように、ということだった。

今回の相手、オリヴァーは、前に自己紹介をしたことのある相手だったが、非常にイギリス的な名前とイギリス人らしい発音、イギリス人らしい高身長と、きわめてイギリス人らしい青年である。彼はてきぱきと、あまりハンドライティングを見たことのない私に対し、「ここにはこう書いてある」と解読してくれた。流石である


「ここに日付が書いてある」
「ここはバツで消してある」
「筆跡が違う」
「ここには出典が書いてあるけど、あとは書いてない」



などというディスカッションの末、とりあえず「Personal Notesか、Diaryか」ということになった。
ちなみに正解は、Creative noteというらしく、前者だったようだ。

これも含め、ベケットにまつわるさまざまなアイテムに直接触れることが出来て、とても面白かった。特に隣のグループが受け取っていた、ベケットの下書きノートは、

「Olympic」

と書かれた微妙すぎるノートで、あのベケットでもこういうノート使ってたんだなあ、と妙な感動が出来た。こういう「本物」に触れられるところが本場の良いところであろう。それにしても、これは明らかにShojiさん向けの授業だなあ。


惜しむらくは、このオリヴァーと、もう片方の隣の美人のリサと話したほか、ほとんど全体の会話には参加できなかった(というか突入できなかった)ことである。これはどうにかしないといけない。徐々に積極性を出していかなくては。。。

ただ、良かった点もある。それはこないだに比べ、彼らが何を言っているかがだいぶ分かったと言うことだ(ついでに、「案外たいしたことは言ってない」ということも分かった(笑))。これがここ二日ほどの私の頭の痛くなるようなトレーニングの賜物なのか、それとも今日は皆さんが押さえ気味のペースだったせいなのか、多分両方だと思うけど、ともかく目指す方向性は間違っていないと思うので、まず耳を鍛えながら、徐々に積極性を出していきたいと思う。


問題は帰り道。

いきなり、傘が壊れた。何のことはない、小さい傘ゆえに、激しい風雨に耐え切れなかったのであろう。おかげで途中で傘を買って帰ったのだが、それまでにだいぶぬれてしまった。

「私の傘で途中まで一緒に帰る?」

と言ってくれたヴェリティの申し出を受けたほうが良かったのかなあ。。。彼女の傘もかなり小さかったので、I suppose I can do by myself, thank you.とか言って、そのまま帰ってしまったよ(この遠慮するところが誠に日本人らしい。)

しかし物が壊れるのは続くようで、帰宅後夕飯を作っていたら、

「バリン」

と激しい音がして、私のまな板が割れてしまった。。。

とりあえず同じ寮のプックに借りて今日は何とかしたが、また買いに行かないと。。。どうもこういうのは重なるようである。

まずはとりあえず、月曜日用の課題論文を読むとするか。たくさんあるし(苦笑)。


なお、今日のタイトルは、「幽遊白書」のトグロの台詞、「今日はでかい奴の厄日だな」より。
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コメント
この記事へのコメント
本場ならでは!
それは貴重な経験でしたね。今や、多くの古いテキスト(OE~)の写本がデジタル化され、日本から見られるようになりましたが、作家個人のマイナーな資料は「そこ」へ行かないと見られないですからね。それにしても係員の脅し文句が・・・(笑)

そして、流石はNabeさん、もう耳が慣れてきたんですね!確かに、イギリス人学生は、良い意見も、しょうもない意見も、とにかく発言することに意義がある!という姿勢みたいですね。日本人は、「こんなことを聞いていいのだろうか?」とつい足踏みしてしまうんですよね~。。。
2009/10/07(水) 19:50:16 | URL | Little Nell #-[ 編集]
あー、イギリスは雨降るイメージだなあ。
ちなみに、こちらも大型台風一過。

いい機会だから、イギリス的な傘を買うんだ。きっと似合うよ。
2009/10/08(木) 03:59:47 | URL | i #JalddpaA[ 編集]
Re: i
そうそう、雨のイメージ強い。しかも、降りだすと続く(苦笑)。ちなみに今日はよく晴れてる(少なくとも今のところ)。

こっちにいると全然ピンと来ないけど、日本も台風がかなり凄いことになってるみたいだね。おとといオーストリア人としゃべってて、「どこも雨だな」っていう結論に落ち着いた。

小さな傘は買ったけど、大きな奴探さないといけない。しかしイギリス人は雨が降っていても本当に傘をささない!
2009/10/08(木) 09:13:40 | URL | Micawber(ミコーバー) #-[ 編集]
Re: Little Nellさん
まさに本場ならではでした。オックスフォードでは、今も昔の作家(特に聞いたこともない)の草稿の解読とかの授業があるそうで、そこまでではないですが、それに似た感じかもしれません。

耳は、確かに少しは慣れました。ここ二日ほど、文字通り頭の痛くなるようなトレーニングをした効果もあったのでしょう。が、それ以上に今回は明らかに自由なディスカッションよりもしゃべるスピードがゆったりしていたのが大きいと思います。方向性は間違っていないと思いますので、鍛えて行きたいところです。

なお書き忘れましたが、昨日は授業中に録音していたICレコーダーの電池が切れて途中で録音が途絶えてしまった上に、この日記を書いてから、寮で水筒を落としてしまい、ふたがへこみました。本当に私の持ち物の厄日だったようです。
2009/10/08(木) 09:21:49 | URL | Micawber(ミコーバー) #-[ 編集]
プックに興味が(笑)
作家の自筆ノートに触れられるなんて、うらやましいです。
わたしも、優れた研究者のノートは観るだけで勉強になりそうなので、一度観てみたいです。
以前、平清盛の直筆の写経を観る機会がありましたが、あまりの達筆と黄金の墨で書かれたきらびやかさで、頭の下がる思いでした。

それから、話の本筋とは離れますが、
プックさんというかたがいらっしゃるんですね。
名前の発音にとっても心惹かれるものがありました。名前の由来はなんなんでしょう???
2009/10/08(木) 14:24:26 | URL | nimu #Ybw1CIdM[ 編集]
Re: nimuさん
自筆のオリジナルはやっぱりインパクトがありますね。別に白手袋とかしなくても触れますが、何しろ壊したら殺されますから(苦笑)、非常に気を使います。ただ、色々な段階のノートやコピーがあるので、徐々に出来上がっていく(形になる)様と言うのは見ていて面白いですよ。
平清盛、僕はその黄金の墨、というのに圧倒されます。きらびやかすぎる。。。

プックはタイ人ですが、いつも何かタイの料理を作っています。名前のつづりを聞いたのですが、実は正確に覚えていません(苦笑)。ただ、確か「本のBookのBをPにすればよいだけだから簡単」と言っていたような気がするので、Pookと書くような気がします。
2009/10/08(木) 14:38:27 | URL | Micawber(ミコーバー) #-[ 編集]
耳慣れが早いのは、下地がしっかりしてるからだと思うよ
下地が無いボクは船員の中途半端な英語聞きまくってるせいで
アメリカンな発音やキングスな発音に違和感覚えそうだ(笑)
これじゃ上達しない&勉強不足で伸びシロが狭い狭い…

台風のせいで二日続けて大残業&ストレス地獄
雨風なんてキライダv-12
2009/10/08(木) 15:41:22 | URL | Akid #9rjWiv8.[ 編集]
Re: Akid
とはいいつつ、昨日寮に関するお金を払いに行った、その相手の学生さんのスピード感あふれる話し方にはやっぱりついていけなかった。やっぱりある段階を超えるスピードになるとついていけない。3倍速いとか、そういう感じだ(苦笑)。まあもっと慣らすしかないね。

アジア系とかイスラム系とか、あるいはスコットランドの凄い訛りとか、癖があるしゃべり方はやっぱりきつい。近所にもイスラム人がかなりたくさんいるけど、やっぱり英語は分かりにくい。
ただそれと同時に、話を戻すようだけど、このイギリスの学生さんたちの英語は基本的に綺麗だから(内容は置いといて)、それが速さゆえに分からない、というのは非常に悔しいわけで、だからこそモチベーションも高くなってる。野球にたとえると、癖のない綺麗なフォームから無茶苦茶スピンの利いた切れの良いストレートを投げられて、思わず着払い(ボールがミットに届いてから振ってる)してる感じ。何とか打つべく、ピッチングマシンを近づけて練習します。

最後に、台風残業お疲れ様。
2009/10/09(金) 20:55:40 | URL | Micawber(ミコーバー) #-[ 編集]
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