イギリスのR大学に留学していた近視読者ことミコーバーの日々の生活を描いたブログ。
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自分で自分を褒めてやりたくなった
2011年02月16日 (水) | 編集 |
まず昨日書いた、イタリア旅行とそれをネタにしたLittle Dorritの間になぜ9年(調べたら12年ではなく9年だった)も空いているのか、という問題。あれから、このへんに論文があったような、とイギリスで使っていたファイルを調べていたら、見事それっぽいものを発見。別途まとめている論文のメモも参照したが、これに間違いない、ということが確定した。当然、どこからもアドバイスはなかったが、とりあえず自己解決できた。良かったよかった。自分で自分のシステムを褒めてやりたい気分である。これも含め、今日は比較的真面目に研究できた気がする。とはいえ、明確に何文字書いた、とか、そういう目に見えてわかる進度ではないところがしんどいところである。ちなみに論文自体は、

Peter Orford, "An Italian Dream and a Castle in the Air: The Significance of Venice in Little Dorrit," The Dickensian 103:2(2007): 157-165.


であった。興味のある方はご自由にどうぞ。


では本日の一言へ。


47. I assure you, Watson, without affectation, that the status of my client is a matter of less moment to me than the interest of his case. (The Noble Bachelor, 596)16.2

「気取ることなく率直に言うけれどもねえ、ワトソン君、僕にとって依頼人の地位というのもは、その人物の事件のおもしろさと比べて全く重要ではないんだよ。」



Noble Bachelorというタイトルが示すように、このストーリーでは依頼人が非常に高貴な人物なのだが、その点に言及して述べたホームズの台詞がこれである。事件そのものが僕にとっての報酬だ、というような事をたびたび言うように、ホームズにとって重要なのは、「どんな事件か」であって、「どんな依頼人か」ではないのである。彼のスタンスがどうかはさておくとしても、相手によってコロコロと手のひらを返したように態度を変える卑劣漢にはなりたくないものである。

ちなみに、この表現にはいくつかおもしろい英語が含まれているので、ちょっと解説を。まず最初のwithout affectationというところ、まあこれがwithout affectionだったらややこしいことになるのだが、当然別の単語であう。affectationそのものは、「気取り」とか「見せかけ」という意味で、without affectationという形で、ほとんど熟語のように存在している。意味は上記のように、「率直に」という意味である。率直、というと、つい我々は学習英語を思い出して、frankly speakingとか言ってしまうが、是非このwithout affectationもマスターしたい。

もう一点、momentというのが面白いところに出てきている。momentというと、これまた学習英語の観点から行くと、すぐに「瞬間」という意味を思いついてしまうわけだが、当然ここは違う。辞書を引いてみるとわかるのだが、実はofとともに使うことで、このmomentは、「重要」という意味が出せるのである。だからここでは、matter of moment=重要な事柄、となるわけだ。このように、matter of importanceと言わずにmatter of momentというところが、ホームズの格好よいところである(そして同時に、英語母語和者と我々の差でもある)。
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